中央アジアで天文学?ウルグベク天文台と併設の博物館で星の夢を見る

ウルグベク天文台内部

前日にサマルカンド入りし、翌日一番最初に来たのがウルグベク天文台でした。

ウルグベクさんは、一代にしてティムール朝を築き上げたティムールさんのお孫さん。

サマルカンドの統治者であった彼は、どちらかというと外政内政よりも学問の保護に尽力した人として有名です。

その中でも一番の業績は、今回訪れたウルグベク天文台を完成させこと。

現地ガイドさん曰く、15世紀にあって1年を今の計算の1分と2秒しかずれない計算式を完成させたとか(Wikiを見てみたら+25秒の誤差と書かれてました…、どっちが本当なんだろう)。

そんなウルグベク天文台と、それに併設する博物館に訪れましたので、その模様をご紹介させていただきます。

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ウルグベク天文台

ウルグベク天文台

当日はあいにくの雨模様。

2018年4月の訪問だったのですが、普段雨も多くないと言われる4月だというのに、少し残念でした…。

ウルグベク天文台

上記は、現存するウルグベク天文台の全容となります。

これをみても「天文台??」となりますよね。

実は、前述の通り大きな実績を残したウルグベク天文台も、完成運用された15世紀のうちに壊されてしまったのです。

ウルグベク天文台の仕組み

ウルグベク天文台模型

教えてもらった天文台の仕組みを紹介します。

こちら、ウルグベク天文台に併設された博物館にある天文台の模型になります。

窓がいくつも空いているのが模型からもわかると思います。

ウルグベク天文台模型

こちらはは、ウルグベク天文台の断面図。

後ほど紹介するウルグベク天文台の現存箇所は、地下に埋まっているレール部分となっています。

さて、多くの窓と地下から天文台上部まで伸びているレール。

これで何を観測しているのかというと…、観測している天体が時を追うにつれどの窓からどの角度で見えるのか、その変化を調べる作りになっています。

そして、全ての天体が同じタイミング=今でいう1年間で同じ窓から同じレールの高さで観測されると分かったそうです。

そのことから500年以上前に今の天文学と少ししかずれない太陽暦を導き出したと言うから、すごいことですよね。

今でもこの業績は讃えられ、ウルグベク生誕600年の1994年にウルグベクの年が制定され、そこから10年毎に世界規模の天体学の権威が集まり、サマルカンドで学会が開かれるようになったそうです。

ウルグベク天文台が破壊された背景

ウルグベク

写真は、ウルグベクさんの銅像。

当日雨が降っていたことがよくわかると思います><!

さて、前述の通り偉業を成したウルグベク天文台ですが、なぜ破壊されてしまったのでしょうか?疑問に思いますよね。

サマルカンドの統治者であった彼は、イスラム教を信仰するこの地において神の有無を論じることを是としていたそうです。

実質的に無宗教の人が多い我々日本人からすると、真っ当なことを言っているように思えますが、イスラム教を強く信仰する人たちからすると不敬な存在に映ったようです。

結果、彼は暗殺され、そしてウルグベク天文台も破壊されてしまったのです。

※ウルグベクさんやティムールが眠るグーリアミール廟にも行ってきました!ご興味あれば、ぜひこちらもご覧ください。

黄金の霊廟グーリアミール廟!ティムールやウルグベクが眠る荘厳な霊廟へ

イスラム教のみならず、様々な宗教でも同じようなことがあったと思いますが、歴史的な建造物が破壊させるというのはやるせないものです。

ウルグベク天文台内部

ウルグベク天文台内部

冒頭の写真で現存しているウルグベク天文台の外観や、模型で地下のレールを見てもらいましたが、実際に入ってみると上の写真のようになっています。

模型のままですよね!

ウルグベク天文台内部

ちょっと視野を上げると、向こう側まで見えます。

ここで500年以上前に最先端の天文学研究が行われ、大きな成果を残したのかと思うと、非常にロマンがありますよね!

入口から入って10数歩で写真の所になります。

ウルグベク天文台が破壊されてさえいなければ…。

ウルグベク天文台の博物館

ウルグベク天文台の博物館

ここがウルグベク天文台に併設されている博物館になります。

説明の関係から前後してしまいましたが、実はウルグベク天文台に入る前に博物館でガイドさんに色々説明を受けました。

ウルグベク博物館

これ、地球儀です。

当時から天文学の発展もあり、地球は丸かったことが分かっていたんです。

サマルカンドペーパー

何について書かれたものなのか忘れてしまいましたが、サマルカンドペーパーに書かれた文章。

サマルカンドでは、紙すき工場も見学させてもらったのですが、ここで作られているサマルカンドペーパーは2,000年保つとのこと。

普通の紙が200年と言われている中、非常に優れた保存媒体なんです。

ウルグベク博物館 太鼓

これは、太鼓です。

戦の時に色々な合図で使ったとか。

このようにウルグベク天文台に関わるもの以外にも、多くのものが置かれていました。

ウルグベク天文台に行ってみて

ウルグベク天文台の高台

ウルグベク天文台のある場所から周囲を見渡した眺望になります。

この写真だとわかりにくいと思いますが、ウルグベク天文台のあるこの場所は海抜600メートルあり、ここ一帯では一番高い場所だそうです。

そんな地形から、ここに天文台が作られたわけなんです。

さて、ウルグベク天文台は、ただ天文台だけを訪れても「これが天文台?」「なんだかしょぼくない?」と言った感想だけで終わってしまうと思います。

それが併設する博物館にも訪れることで、ここでも説明しましたように「こうやって天体観測してたんだ!」「中央アジアにおいて最先端の研究をしてたなんて、すごい!」と受ける感想が大きく変わってくると思います。

もしみなさんがサマルカンドに行く機会がありましたら、ウルグベク天文台と博物館も是非観光先として検討してみてくださいね!

レギスタン広場

サマルカンド絶対行きたい観光スポット7箇所!実際に観光してみた感想

最後になりますが、上記でサマルカンド観光のダイジェストを紹介しています。

よろしければ、こちらも読んでみてくださいね!

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