しまなみ街道サイクリング観光モデルコース!今治から尾道へ向かうルート

しまなみ街道

しまなみ街道とは

しまなみ街道は、本州の広島県尾道市から四国の愛媛県今治市を繋ぐ約75kmの街道を指します。本州からだと向島から始まり、因島→生口島→大三島→伯方島→大島と6つの島を渡るルートとなります。

また、しまなみ街道は島々を渡る橋を含め、自転車道が整備されています。そのため、国内外から多くの観光客がサイクリングを満喫しています。

旅の大まかなプラン・コース

実際に私たちが辿った内容を紹介する前に、観光の流れを紹介します。前提、一泊二日でサイクリングを楽しんだのですが、以下大まかな流れをしまなみ街道の観光モデルコースにしていただけたら嬉しいです。

1日目

  • 午前8時:今治駅サイクリングターミナルで自転車をレンタル(1日3,000円)
  • 午前10時〜12時:小島芸予要塞跡
  • 午後1時15分:よしうみいきいき館で「はみだし鯛バーガー」を堪能
  • 午後3時26分:伯方C・Sパークで「伯方の塩ソフトアイスクリーム」を堪能
  • 午後5時42分:生口島の宿泊地、島宿NESTさんチェックイン
  • 午後6時30分:生口島の桂馬さんで夕飯

2日目

  • 午前9時:耕三寺・未来心の丘観光(入場料は1,400円)
  • 午後1時40分:尾道に到着→自転車を返却
観光のポイント
  1. 自転車は2日間のレンタルで1台6,000円でした
  2. 自転車は無くなり次第レンタル終了→出発日午前に借りることをお勧めします
  3. 今治から生口島までは寄り道込みで8時間かかりました
  4. 生口島から尾道までは3時間ほどでした

まずは今治で自転車をレンタル

今治自転車レンタル

この日は、しまなみ街道の生口島までサイクリングの予定。ですが、肝心の自転車がありません。今治駅前のサイクリングターミナルでレンタルできるのですが、全て出払ってしまっては借りるに借りられない、ということでオープン時間の午前8時前に行くことに。流石にこの時間は自転車も選びたい放題レンタル代は1日3,000円でした。

相棒も決まったので、駅弁を買ってホテルで朝食。今治名物の「鯛めし弁当」と「瀬戸の押寿司」を購入。鯛めし弁当は鯛のほぐし身はもちろん、お米自体が鯛の出汁で炊き込まれているため、上品ながらも鯛の強い風味が味わえる逸品。瀬戸の押し寿司も鯛の切り身と酢飯、そして大葉の香りが食欲をそそります

ごちそうさまでした!ホテルもチェックアウトし、ついにサイクリングに出発です。

小島の芸予要塞跡

波止浜港フェリー乗り場

しまなみ街道のメインルートに入る前に、少し寄り道しようと思います。どこに向かうかというと、瀬戸内海に浮かぶ小さな島、その名も小島。まずは波止浜港に行き、フェリーで島に渡ります。

こちらが波止浜港。小島までは片道1人220円でした。10時10分フェリーに乗船。今治を代表する造船メーカー、今治造船の工場を横目に小島へ出発。10分もせずに到着しました。

さて、小島ですが、何があるかというと、日露戦争の防衛拠点として作られた要塞跡が今も残されています。道はある程度整備されているので歩きやすいのですが、起伏があるため歩いているだけでも息が上がります。

芸予要塞跡ビーチ

え!こんなところに海水浴場?ちょっと見てみましょう。あまりの美しさにびっくり!内海特有の波の穏やかさだけでなく、透き通るようなその青さにとても驚かされました。

島の内側は?というと、要塞だっただけあって弾薬庫跡や砲台跡、井戸水の浄化施設跡に、発電所跡がありました。その廃墟感から、まるでジブリ映画のラピュタのようだとも言われているそう。観光客も多くなく、ゆっくり見られるのもいいなと思いました。

島自体、1周3キロと小さい島。そのため、一通り観て回っても2時間もかかりません。波止浜港に戻るフェリーも午後0時過ぎには来ますので、小島の観光時間ともばっちり合います。皆様も愛媛に来られたら小島も訪れてみてはいかがでしょうか?

来島海峡大橋

来島海峡大橋手前

さぁ、ついに自転車でアイランドホッピング。気合を入れて行きましょう。今治からスタートすると一番最初に現れるのが、こちら来島海峡大橋。しまなみ街道にかかる6つの橋の中でも最長で、その長さは4.1キロもあるのだとか。

また、世界初の三連吊り橋としても知られ、3つの吊り橋を連結させることで来島海峡を渡れるようにしたそうです。

来島海峡大橋まで1.2キロ地点。この辺りから、勾配がきつくなってきます。というのも、大きな吊り橋ですので、陸地や海面よりも高い位置にかかる作りになっています。ということは、橋の上を走るにはその高さ分登らなければならなりません

ここから先、全ての橋でそうなのですが、登る際の勾配がしんどいのなんの。ですが、橋のすぐ近くまで来ると、その造形からテンションも上がってきます。

来島海峡大橋からの景色

そしてついに来島海峡大橋に到着。橋の上から見る瀬戸内海はまさに絶景。ヘトヘトになりながら登ってきた達成感も相まって瀬戸内海の景色が本当に美しく感じました。

橋の上はほぼ平坦。潮風も心地よく、スイスイ走れます。今治からだと一番最初に訪れる島、大島が見えてきました。先ほどは勾配を登ったわけですが、今度は島に入るため勾配を下ります。怪我をしたら大変!スピードが出過ぎないように注意しながら進みましょう

はみだし鯛バーガー

はみだし鯛バーガー

無事、大島に到着。時間もちょうどお昼時ですので、ランチにしましょう。向かったのは、道の駅よしうみいきいき館。注文したのはこちら、はみだし鯛バーガー。単品で650円でした。地元の新鮮なタイを使った名物として親しまれている一品。正直揚げているのでタイかどうかわかりませんでしたが、タルタルソースとの相乗効果でとても美味しかったです。

来島海峡大橋の眺望も美しいロケーション。皆様もぜひ立ち寄ってみてください。

お腹も満たされ体力も回復!再度気合を入れて出発しましょう。大島は、その名の通りかなり大きな島。島内を10キロ以上漕ぐことになります。また、島のほぼ中央を進むルートとなるため、起伏が多いのも特徴。さらに上り坂スタートでもあるので、鯛バーガーでチャージされた体力がガンガン削られます。

大島を進むこと45分。次に渡る橋、伯方・大島大橋が出現。全長は1キロほどと先ほどの来島海峡大橋よりも小ぶりですが、とても美しい橋です。そして、地獄の上り坂がスタート。ギアを一番軽くして挑戦するものの、ここまでで30キロ近く走っている私たちでは到底太刀打ちできず、手で押してのぼりました。

どうにかこうにか橋の上に到着。普段乗らない自転車に長時間乗っているためお尻はとても痛いですが、それでも橋の上は気分が良いです。

伯方の塩で作られた塩ソフトクリーム

伯方の塩ソフトアイスクリーム

伯方・大島大橋も無事通過。坂道を慎重に降りながら、次の休憩地点、道の駅、伯方C・Sパークへ向かいましょう。ということで、こちらが、その伯方C・Sパーク。ここでは、あの有名な伯方の塩で作られた塩ソフトアイスクリームが楽しめます。

伯方の塩は瀬戸内海の海水から作られた天日塩。まろやかでクリーンな塩味が特徴。アイスに加わることで甘みを引き立ててくれます。自転車で発汗した体にも嬉しい一品でした。

日が暮れてしまったら大変!塩ソフトを堪能した私たちは、休憩もそこそこに出発したのでした。

旅情をくすぐる大三島橋

大三島橋

伯方島のしまなみ街道は、島内の端を少しかすっているだけ。そのため、走行距離は3キロほどとかなり短いです。ですので、すぐに次の橋が出現。こちらは伯方島と次の大三島を結ぶ大三島橋。橋の長さは330メートルほどと、しまなみ街道の6つの橋の中でもかなり小ぶり。ですが陽が傾きかけた瀬戸内海と橋の美しいアーチのバランスが絶妙で、とても旅情がくすぐられました。

本日最後の橋、多々羅大橋

多々羅大橋

今治から数えて3つ目の島、大三島に到着。そしてついて早々、次に渡る多々羅大橋を発見。あの橋を渡れば、本日の宿泊地がある生口島です。お尻は痛すぎて6つに割れそうですが、ゴールが見えてくればやる気も出てくるもの。ですが、それも多々羅大橋に上がるための坂道の前では無力。途中休みながら、自転車を押して登りました

本日最後の坂道をクリア!今日はもう自転車を押して急勾配を登らなくて良いと思うと、テンションも上がります。ここ多々羅大橋は、愛媛県の大三島と広島県の生口島を結ぶ県境の橋。

また、塔からケーブルで橋桁を支える仕組みの橋、斜張橋の中では日本一の長さを誇るのだとか。夕日に照らされた多々羅大橋、とても美しかったです。

生口島に到着!途中、瀬戸田サンセットビーチで瀬戸内海の夕焼けを堪能したあと、本日のお宿、島宿NESTさんに向かったのでした。

今治から生口島までの自転車の移動時間

ちなみに、午前9時ごろ今治駅を出発し、生口島到着が午後5時ごろでしたので、ここまで約8時間かかったことになります。途中、小島に立ち寄ったため、そこで3時間ほど使っていますが、もし真っ直ぐ生口島に向かえばだいたい6時間もかからずに行けると思います。

生口島の宿と夕飯

生口島 桂馬

どうにか陽が落ちる前に島宿NESTさんに到着。素泊まりで一泊8,000円でした。1日中自転車で移動したこともあり、お腹もペコペコ。街を散策しながらご飯が食べられそうな場所を探します。

そして見つけたのがこちらのお店、桂馬さん。すし定食が2,000円刺身定食は2,500円。どれも新鮮でとても美味しかったです。

しまなみ街道2日目スタート

しまなみ街道2日目

この日は、8時20分から行動開始。島宿NESTさんでチェックアウトを済ませ、しまなみ街道の中でも一番楽しみにしていた場所、未来心の丘に出発したのでした。

耕三寺

耕三寺

さて、こちらが未来心の丘がある耕三寺。朝9時からということで、まだ開いていません。ちなみに正面には瀬戸内レモンにちなんだ黄色いポストがありました。

午前9時1分前に門は開門。入場料は大人1人1,400円でした。

耕三寺は、大正・昭和に活躍した実業家が、母の死後、感謝の念を込めて作ったものが始まりだそう。そのため、別名・母の寺とも呼ばれています。また、周辺に文化財がないことを残念に思っていた彼は、日光東照宮の陽明門や平等院鳳凰堂を模した門やお堂を作らせたのだとか。今では国の有形文化財にも登録されるほどの立派な寺院となっています。

未来心の丘

未来心の丘

それでは、未来心の丘へ向かいましょう。ここは、広さは5,000平方メートル。サッカーコート7個分の敷地にイタリアから直輸入された大理石で作られた庭園となります。世界的に有名な彫刻家、杭谷 一東氏が、1988年から12年の歳月をかけ完成させたのだとか。大理石による白い空間がまるでヨーロッパのようだと知る人ぞ知る人気スポットになっています。

イタリアの大理石が元になっていますが、お寺の施設ということもあって彫刻の造形は仏教に由来するものだそう。かなり興味深い和洋折衷ではないでしょうか。

日本広しといえども、ここでしか見られない景観。しまなみ街道に訪れたなら、ぜひ立ち寄ってみてください。ちなみに、耕三寺と未来心の丘の観光時間は1時間ほどでした。

しまなみ街道を因島へ向けて出発!

生口橋

それでは、昨日に引き続き、しまなみ街道のサイクリングを楽しみましょう。次に向かう島は因島。まずは、耕三寺から6キロほど先にある生口橋を目指します。

海沿いをしばらく走ると、生口橋が見えてきました。昨日の筋肉痛はあるものの1日寝て体力は回復。自転車を押さずに登れたらいいな。

…はい、無理でした。因島は逃げたりしません。ゆっくり登りましょう。

生口橋に到着。ここまでくれば、あとはスイスイです。橋の長さは790メートルほど。そのためすぐに因島に入るための下り坂になります。やっぱり坂を降る時の風は気持ちいいですね!ですが、いつ反対方向から自転車が来るかわかりません。ブレーキも使いながら進みましょう。

朝食を摂らずに出発したため、お腹が空いてきました。ということで街道沿いで見つけた、こちらHAKKOパークへ立ち寄ることに。ここでは、ハンバーグプレートをいただきました。

最後の橋、因島大橋

因島大橋

因島を快調にサイクリング。やっぱり海沿いの道を走るのは気持ちがいいです。そして目指すは最後の橋、因島大橋。次の島、向島と本州の間にも新尾道大橋という橋があるのですが、実はこの橋は自転車は通行できません。そのため、向島から本州の尾道駅までは船で移動することに。結果、この因島大橋が最後の橋となるのです。

橋に上がるための坂道もこれが最後。特殊な訓練を受けていない私たちは、噛み締めるように一歩一歩自転車を押します。そしてこちらが因島大橋。今までの橋とは違い、自転車は車道の下を通る作りになっています。

因島大橋 自転車道

その構造から、景色もだいぶ違います。どことなくサイバーパンクな雰囲気があって、これはこれで私は好きでした。

最後の橋も無事通過。ということは、この気持ちのいい下り道も最後ということになります。前方に注意しながら、しっかり堪能させてもらいました。

最後の島、向島

向島フェリー

今治から始まったアイランドホッピングもついに最後の島・向島に到着。ここまで来ると、気分はまるでウイニングラン。しまなみ街道の辛かった記憶と、そしてそれに勝る美しい景色が、頭の中で駆け巡ります。

しばらく行くと、先ほども紹介した尾道駅へ渡るフェリー乗り場に到着。自転車持ち込みでフェリーは片道110円。そして、あっという間に対岸の尾道駅に到着。隣接するレンタルサイクル場で自転車を返却し、しまなみ街道のサイクリングは終了したのでした。

しまなみ街道1泊2日サイクリングの感想

この2日間を総括すると、一つ言えることは、絶対に電動アシスト自転車を借りるべき!ということと、終わった直後は疲労困憊でもう2度とやらないぞ!と思いましたが、動画や写真を見返すと本当に美しく、また行ってみたくなりました。

皆様は、ぜひ電動自転車でチャレンジしてみてください。

こちらの記事内容は、動画にもしています。こちらもご覧いただけたら嬉しいです!よろしくお願いします!!

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